寒いときでも靴下を履いていれば、暖房なしでも快適に寝られるとう友人がいます。
私も「靴下を履いて寝る」というの実践したことがありますが、どうも寝つきが悪い。
「寒いから寝つけない」というのではなさそうです。
その答えは、西野精治氏の『熟睡の習慣』(PHP新書)という本に書かれていました。
冷え性の人が靴下を履いて布団に入ると、寝つきが悪くなるということです。
ここでは、西野氏の著書を参考に、冷え性の人が靴下を履いて寝るのはよくない理由について説明しています。
冷え性の人が靴下を履いて寝るのはNGな理由
私たちは、通常、日中に活動し、夜に体を休ませます。
活動中は、脳や内臓などの内部温度が上昇します。
この内部温度のことを「深部体温」と呼んでいます。
これに対し、いつも測っている体温は「皮膚体温」です。
活動中は、皮膚体温より深部体温の方が約2℃高くなっています。
脳や内臓などの内部から熱を放散し、深部体温が皮膚体温に近づけば近づくほど「快眠」が得られます。
しかし、冷え性で足が冷たい人は、足の末梢血管が収縮している状態です。
これ以上熱を逃がさないようにしているのです。
末梢血管が収縮している状態では、熱放散がうまくできません。
熱放散がうまくできないうえに靴下を履くと、ますます熱放散ができなくなります。
また、靴下によっては、足をしめつけて血行を悪くすることがあります。
その結果、寝つきが悪くなります。
解決策
たいていは、お風呂に入ってから寝ます。
西野氏によれば、「眠りやすいコンディションになっているのは、お風呂上がり直後よりも90分程度経ってから」だそうです。
つまり、入浴によって深部体温が上昇するので、深部体温が下がって皮膚体温に近づくまで、約90分かかるということです。
お布団に入る時間の90分前に入浴すると、快適な睡眠が得られる可能性があります。
冷え性で足が冷たい人は
冷え性で足が冷たい人には、「足湯などで温め、血管を開いて熱放散しやすい状態にしてから、靴下をはかずに寝るほうがよく眠れるはずだ」と西野氏は言っています。
寝たい時間の90分前にお風呂に入り、寝る前に足湯で温めます。
足湯以外では、寝る前にマッサージをして血行をよくする、ふとんを温めておく、などの方法があります。
まとめ
深部体温が下がり、深部体温が皮膚体温に近づくと、眠りやすくなります。
しかし、足が冷たいからといって、靴下を履いて寝ると、靴下が熱放散をブロックするので、深部体温が下がらず寝つきが悪くなります。
寝る時間の約90分前に入浴すると、眠りやすいコンディションになります。
足が冷たくて寝られない人は、寝る前に足湯やマッサージをして足の血管を開くと眠りやすくなります。
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